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ワークキャピタルという会社をやってます。by 菊岡翔太

【翻訳】Facebook個人情報流出を受けてザッカーバーグの声明

ここ数日、アメリカを中心に大きなニュースとなっているFacebookでの個人情報の流出問題。現時点で世界時価総額5位、2004年に始まったこのサービスが政治、テクノロジー、ビジネス全てを巻き込んで大きな騒動に発展しています。
Facebookの騒動を皮切りに、Googleら世界をリードするテクノロジー企業が今後危機に直面していくであろうという予測もあります。
どういったことが起きているのかは、この下の記事を読んでみてください。

japanese.engadget.com

 

今回のことを報じるニュースはたくさんあるのですが、Facebook側からの表明がまだ少ない状況でした。そうした中で、数時間前に創業者のザッカーバーグFacebook上で、これまでの経緯や対応方針など表明しました。

今回の件を知りたい方にとって少しでも役に立てばと思って、隙間の時間にざっと翻訳してみました。
(限られた時間での翻訳ですので、ニュアンスの違いなどあるかもしれませんがご理解ください。)

www.facebook.com

 

----- 和訳 -----

私たちのミッションを信じ続け、この共同体を一緒に構築するよう努力している皆様に感謝したいと思います。 これらすべての問題を修正するのに、私たちが望んでいるよりも時間がかかることは分かっていますが、私たちはこれを実践し長期的にはより良いサービスを構築することを約束します。

 

私たちはあなたのデータを守る責任があり、それができなければ皆さんにサービスを提供する価値はないものとすら考えています。 私は、何が起こったのかを正確に理解し、またこれが再び起こらないように確かなものとするために努めてきました。 良いお知らせとしては、こうしたことが今日再び起こるのを防ぐための最も重要な行動が、すでに何年も前に取られていることです。 しかし、私たちもまた間違いを犯しました。もっと行うべきことがあり、私たちは一歩踏み出してそれをやる必要があります。

 

事象のタイムラインは次の通りです。

2007年には、より多くのアプリがソーシャルでなければならないというビジョンを掲げてFacebook Platformを開始しました。 カレンダーは皆さんの友人の誕生日を表示することができます、マップは皆さん友人が住んでいる場所を示す必要があり、アドレス帳は自分の写真を表示する必要があります。 これを実現するため、ユーザーはアプリにログインして友だちとそうした情報を共有することができました。

 

2013年には、ケンブリッジ大学Aleksandr Koganという研究者が性格クイズのアプリを作成しました。 そのアプリは約30万人がインストールし、そうした人々は自分たちのデータだけでなく、その友人のデータも共有していました。当時のプラットフォームの機能を考えると、Koganはそうした人々の数千万の友人のデータにアクセスすることができました。

 

2014年には、不正なアプリを防ぐため、プラットフォーム全体を変更することを私たちは発表し、アプリ全体にアクセスできるデータを大幅に制限するようにしました。 最も重要なことに、Koganのようなアプリは、友人がアプリを許可していない限り、友人のデータの取得を尋ねることができなくなりました。 また、ユーザーに個人情報のデータの提供を要求する前には、開発者は私たちの承認を得る必要があるようにしました。 これらの指針は、Koganが作ったようなアプリが多くのデータにアクセスすることを防ぐものとなりました。

 

2015年には、KoganがアプリからのデータをCambridge Analyticaと共有していることが、ガーディアン誌のジャーナリストから分かりました。 開発者がユーザーの同意なしにデータを共有するというポリシーに反しているため、Koganのアプリを私たちのプラットフォーム上で即座に禁止しました。そしてKoganCambridge Analyticaには、不適切に取得したデータをすべて削除したことを正式に証明するよう求めました。 彼らはこれらの証明書を提供しました。

 

そして先週、ガーディアン、ニューヨーク・タイムズとチャネル4から、Cambridge Analyticaがすでに認めていたデータを削除していない可能性があることを知りました。 私たちは即座に、彼らがいかなるサービスを使用することを禁止しました。 Cambridge Analyticaは、すでにデータを削除したと主張し、私たちが委託した会社が、これを確認するために監査を行うことに合意しました。 また、規制当局と何が起こったのかを調査をすることにも取り組んでいます。

これはKoganCambridge AnalyticaFacebookの間の信頼の違反でした。 しかし、それはFacebookとデータを共有し、私たちがそれを保護すると期待している人々との間の信頼の違反でもありました。 私たちはそれを修正する必要があります。

 

今回の場合、違反者がこのようにして人々の情報にアクセスすることを防ぐために、2014年にはすでに数年前に最も重要なステップを取っています。 しかし、私たちが行わなければならないことがさらにあり、私はここでその手順を概説します:

1に、2014年にプラットフォームの変更を行い、データアクセスを大幅な削減を行ったことよりも前に、大量の情報にアクセスしたすべてのアプリを調査し、疑わしいアクティビティのアプリを完全に監査します。 私たちは、こうした監査に同意しない開発者を当社のプラットフォームから禁止します。 また、個人識別情報を誤用した開発者が見つかった場合、私たちはそれらを禁止し、それらのアプリの影響を受けている全ての人に通知します。 それは、Koganが悪用したデータをもつ人々も含んでいます。

 

2に、開発者のデータへのアクセスをさらに制限して、他の種類の不正行為を防止します。 たとえば、ユーザーが3か月以内にアプリを使用していない場合、開発者がデータへアクセス出来ないようにします。ログイン時に皆さんがアプリに提供するデータも減らし、名前、プロフィール写真、メールアドレスのみとします。開発者は、ユーザーからの承認を得るだけでなく、誰かに自分の投稿や他の個人データへのアクセスを求めるためには、契約に署名する必要があるようにします。 さらに多くの変更予定しており、数日後には共有できるようにします。

 

3に、皆さんがデータへのアクセス許可をどのアプリにしたのか、私たちは理解したいと思っています。来月には、ニュースフィードの上部にツールを表示し、データに対するそのアプリの権限を取り消す簡単な方法を紹介します。 私たちはすでにプライバシー設定でこれを行うためのツールを持っています。今度は、このツールを皆さんのニュースフィードのトップに置き、誰もが見られるようにします。

 

2014年にすでに取り組んできたステップを越えて、これらは私たちのプラットフォームを安全なものとし続けるために取らなければいけない次のステップであると私は考えています。

私はFacebookを始めたその日から、私たちのプラットフォームで起こることに対して私は責任を負っています。 私はコミュニティを守るために必要なことを真剣に行っています。 Cambridge Analyticaに関連するこの問題は、もはや今日の新しいアプリでは起こらないはずですが、過去に起こったことは変わりません。 私たちのプラットフォームをさらに守り、今後ともコミュニティをより安全にすることをこの経験から学んでいきます。

 

私たちのミッションを信じ続け、このコミュニティを一緒に構築するよう努力している皆さんに感謝したいと思います。 これらすべての問題を修正していくには、私たちが望むよりも時間がかかることは分かっていますが、私たちはこれを実践し、長期的にはより良いサービスを構築することを約束します。